小松島市 Y商店改築工事

小松島市にある代々続く老舗醤油屋さんの明治期に建てられた店鋪併設木造民家の改築工事です。
今回のリフォーム工事では1階LDK部分と2階小屋裏部分を全面 的に改築。階段の位置を変え、リビング上部に吹抜を設け、 それまで隠していた梁や柱など既存の構造材を内装に取り入れ、壁は漆喰塗りで仕上げ、伝統的な日本建築の良さを活かしたモダンな空間に生まれ変わりました。
工期は約3カ月。改造でしたからいろいろ判断を仰がなければならないときもありましたが、お施主さんの決断の早さは気持ちよささえありました。どういう家づくりをするか、 設計士とも話し合ったりされちゃんとイメージを持っておられたのだと思います。
(現場担当:本田耕三)

 
民家改築工事


改築前の様子

民家リフォーム リノベーション   民家リフォーム リノベーション   民家リフォーム リノベーション
8帖の和室についた床の間。この部分は壁を取っばらい、隣の部屋とひとつながりの大きな空間にしていきます。   和室北側方向を見たところ。
古くて丈夫な柱を磨き、壁の漆喰を塗り替えます。
  改築以前は小さく区切られた空間が並び、雑然とした物置きになっていた屋根裏。吹抜けを設け、広々とした板間スペースに変えていきます。

改築中の様子

民家 改築工事
改築前はこのように構造はほとんど新建材で隠されていました。今回のリフォームでは構造部分の多くをあらわしにし、木造住宅の骨格を活かした空間に。
骨太 梁 柱
壁、床など撤去したところ。現在ではなかなか手に入らない、骨太の梁や柱が出てきました。
民家 再生
Y邸は1度火災にあっています。その時左官土塗り固めで梁などを塗り固めていたのですが、あらわしとなる構造部分は土塗を取除き、焼き焦げを磨き上げて行きました。

外観

リフォーム外観  
幹線道路に面した外観。
今回のリフォーム工事では外観は、写真左にある格子を美粧、塗装し直しただけ。 この木製格子は貴重で、いま造ろうとするとたいへん費用がかかります。伝統的な日本的家屋は定期的に手をかけてやることで、 永く住み続けることができます。その点ではお施主さんは、この建物をとても大切にされていました。

ダイニングキッチン

ダイニングキッチン  
改造前は床の間と物入 、 階段で分かれていた2つの部屋を、ひとつづきの居間 ・ ダイニングキッチンに。捨てがたい材料だったり、床の間でしたが思い切って解体して広い空間になりました。黒いのは旧梁であらわし、桁がかかっています。対面 式の水屋 (カップボード) 、その向こうにI型の流し台です。改造のメーンメニューで、残した梁桁,漆喰が映えてきれいだと思いました。

システムキッチンそして天窓

ダイニングキッチン  
その台所の拡大写真。
水屋のカウンターは集成材でウレタンクリア塗装です。
ところで、水廻りは艶有り塗装をお奨めします。 テカるのが難点ですが水に強いようです。
天窓は屋根の水仕舞さえしっかりすれば、こ んなにも光が差し込みます。
最近は日本製でもいいのがありますがこれはデンマーク製です。
天井は沖縄産の紙で「月桃紙」を貼りました。このときが初めてで、設計士というのはよく調べているものだと思います。こんな難しいものを。

階段下の収納

階段下収納  
新しく作り直した階段です。
階段下部分の空いたスペースは棚と引き出しを作って、収納スペースに。

吹抜け

古民家 吹抜け   もとは廊下だった2階部分を吹抜けに。
あらわしになる構造の梁や柱は磨き上げオイルステインで塗装しました。

この黒くて大きな梁。
一度火災に見舞われ黒焦げになってしまい、土で塗固められていたものを土塗りを取除き、焼き焦げたを磨き上げ、見事に生まれ変わりました。
  民家再生

タンスも活き活きと空間にマッチ!

階段下収納   改築前はこのように部屋の奥隅に押しやられていた古くて立派な箪笥も、このようにインテリアとして見事に空間にマッチ!
天井にはトップライトを設けています。

改装前の箪笥の様子。以前は空間の隅っこに押しやられてしまっていました。   民家再生

設計士からのメッセージ

建物は明治当時の町屋形式の姿を留める風格ある商家であった。 施主の若夫婦はその外観をそのまま保ちたいという思いから、新築ではなく歴史を紡いでいる店部分はそのままに、生活部分の改造を選択した。民家再生は新築では得られない深みある味を醸し出す。

林建築事務所所長 林 茂樹

ページTOPへ